【リポート】第36回 Academic Cafe 〜ノーベル賞の意義とは ? 〜

2016.11.28

2016年11月27日、山形市ゆうキャンパス・ステーションにて、第36回 Academic Cafe が開かれました。

さまざまな学部の学生や社会人と、ディスカッションを通して学術的な話で盛り上がろう ! と企画されたこのイベント。

今回は、その様子をリポートします !

14時ころ、ゆうキャンパスに到着

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日曜日の昼過ぎ。ゆうキャンパスにやって来ました。外が寒いせいか、あまり出歩いている人は多くなかったです。

【リポート】駅から徒歩1分。ゆうキャンパスに行ってみた
【リポート】駅から徒歩1分。ゆうキャンパスに行ってみた
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中は暖房がきいていてとても快適です。既に会場には10人ほどの学生や、一般の方々が来ていました。

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今回のテーマは、「ノーベル賞の意義とは ? 」です。

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まずはテーマについての理解を深める導入のプレゼン。ノーベル賞の歴史や選考方法など、意外と知らなかった内容をわかりやすく解説してくれました。

ディスカッション Aグループ

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はじめに議論したのは、ノーベル賞はどうあるべきか ? というテーマについて。

ディスカッションのメンバーに工学部や医学部が多かったのもあって、今回はノーベル賞のなかでも、物理学賞や化学賞、生理学・医学賞を中心に議論が進みました。

Aグループで出た意見は以下のようなものです。

若い研究者が評価されるシステムを

ノーベル賞の受賞に最も必要なことは、「長生きすること」だと言われているくらい、研究成果の発表から受賞まで数十年もの時間がかかる、という問題提起がありました。

顕著な業績を残した若手の数学者に贈られるフィールズ賞のように、もっと若い研究者を評価できるシステムが必要なのではないか、という意見が出ました。

この6ジャンルが最適解なのか

また、ノーベル賞には上記 + 文学賞、平和賞、経済学賞がありますが、はたしてその6ジャンルが最適解なのか ? という話もなされました。

数学賞が無いという問題提起は昔から有名ですが、情報技術賞のような創設当時は存在しなかった学問分野の賞がこれからも出てくるのではないか、という新しい視点がありました。

これには、ノーベル賞の創設理由であるノーベルの遺言を尊重する必要があります。むやみに賞を増やすのはよくないといった意見や、計算化学の分野で化学賞を獲得した最近の受賞例を挙げ、現在の賞の解釈を拡大させれば時代に対応できるといった案も出されました。

イグノーベル賞

最後に、ユーモアがある研究に贈られる賞、「イグノーベル賞」の話題で盛り上がりました。

議論の最中にメンバーが調べたところ、ノーベル賞とイグノーベル賞を同時受賞した人もいたそうです。こちらは10年連続で日本人の受賞者が出ているので、まだまだ日本の未来は明るいかも !?

ディスカッション Bグループ

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○○界のノーベル賞

ノーベル賞との比較対象として、チューリング賞やフィールズ賞など、様々な学問分野で顕著な業績をのこした研究者に贈られる賞が挙げられました。

これらの賞は、一般社会への知名度はノーベル賞ほどではありませんが、その分野の研究者にとっての価値はノーベル賞と同じではないか ? という意見が出ました。

基礎と応用はどちらが大事 ?

理学部と工学部の学生の間で話題になったのは、研究室の予算の違い

山形大学では工学部での応用研究、特に有機ELなどの産業化が期待される分野に重点的に予算が配分されていて、大学の生き残りをかけた選択と集中が進められています。

「がんばった」ではなく「がんばっている」人たちに

ノーベル賞の受賞基準をもっと厳しくして、受賞者がでるのが4年に一度くらいになってもいいのではないか、というアイデアが出ました。

本来受賞者に贈られるはずだった賞金は、若手の頑張っている研究者たちに少しずつ配分し、人類全体の研究レベルを促進させるという発想です。

まとめトーク

いつもは各メンバーがプレゼン資料を用意して、テーマについて語る形式が一般的でしたが、今回はディスカッションの時間を多く取ったイベントを企画しました。

今年ノーベル賞を受賞した大隅栄誉教授の、日本の基礎研究に対する現状を危惧する「このままでは10年、20年後に日本人受賞者は出なくなる」という一言に始まった今回のイベント。

ノーベル賞の概要を知り、今後ノーベル賞はどうあるべきか ? という議論から、最終的には、マスメディアの科学リテラシー強化や学際を重視した教育制度改革にまで議論が発展していきました。

今後の日本や世界で問題となっている様々なことがらを多面的に捉えることができたり、これからの研究や大学生活に活かせる、とても有意義なディスカッションになったのではないでしょうか。

参加してみての感想

「ノーベル賞」という切り口から、現在や将来の日本社会のあり方や、マスコミの問題点、教育制度改革のような大きな話にまで、文系・理系さまざまな背景をもつ学生や社会人と議論をすることができました。

最近の筆者は、研究室配属が終わって毎日専門分野のことばかり考えていたので、このディスカッションの機会はとても良いものになりました。

取材を受けてくださった Academic Cafe のみなさん、ありがとうございました !

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