【学生インタビュー80】東北芸術工科大学 プロダクトデザイン学科4年 鈴木完吾

2016.2.12

“気になるあの人は何をしているんだろう?”

学生インタビュー80人目は、東北芸術工科大学 プロダクトデザイン学科4年の鈴木完吾さんです。

いま日本中で話題になっている、「書き時計」を発明した彼に、開発の経緯やものづくりに対する思いを聞いてきました!

自己紹介

東北芸術工科大学 プロダクトデザイン学科4年の鈴木完吾です。卒業制作として、字を書く時計「plock」を作成しました。

学科では何をされているんですか?

学科では、上原ゼミに所属していて、製品全般のデザインを行っています。

Twitterで有名になったことについてどう思いますか?

そうですね。友達に見せるつもりで何気なく投稿したところ、思いのほか大きな反響をいただいて、とてもびっくりしています。好意的な反響ばかりなので嬉しい限りですね。

今年の卒展には例年よりたくさんの方に来ていただけているようなので、私の作品がいろいろなメディアに取り上げられることで、お客さんが足を運ぶきっかけの一つになればいいなと思っています。

研究テーマは?

テーマは、「書いて時間を表す時計」です。構造の可視化・再認識というコンセプトで、外からでも構造が見えるように、歯車や機構がむき出しのデザインになっています。

どうしてこの時計を作ろうと思ったんですか?

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単純に、字を書いて時間を表す時計があったら面白いかな、と思ったので作りました。

昨年の4月に構想を固めて、8月までどうすればおもりの動力だけで文字が書けるかの研究を進めました。そして、8月から10月までで設計、10月から4ヶ月かけて、合板を糸ノコで切り出してやすりをかけて組み合わせ、今の形に仕上げました。4ヶ月間、朝の8時から夜の9時まで、ひたすら制作をしていましたね。

この作品を作るにあたって最初、教授からは、「意味がわからない」と言われていました。でも、実際に筆記する機構を試作して先生に見せて、こういう仕組みで実現します、という説明をしてやっと理解してもらえましたね。

どういう仕組みで動いているんですか?

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重りが歯車を回転させることで動いています。中は時計を動かす機構と筆記する機構に分かれていて、時計を動かす機構が毎分00秒に筆記する機構のロックを解除して、それをきっかけとして筆記板に数字が書かれる仕組みです。

数字を書く仕組みは、回転運動を往復運動に変えるピストンに近い原理です。2枚の数字カムにはx軸、y軸の移動量が記録されていて、これが回転することでその動きを筆記アームに伝えています。現在の時刻によって回転する数字カムが切り替わるようになっているので、1分に一度、時刻を筆記する時計が実現できるというわけです。

作品を作る上で苦労したところは?

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やはり、全てのパーツを手作業で糸ノコを使って切り出したところですかね。全部で407パーツあるのですが、すべて自分の手で切り出して紙やすりで削ってを繰り返していたので、そこが大変でした。

でも、部品を組み合わせて動作テストをして、数字が上手く書けたときはとても嬉しかったですね。

部品の設計はパソコン上で行っていたのですが、動きのシミュレーションは完全に頭の中のイメージだけだったので、実際に形になるとやる気になりました。実際に動かしてみてイメージと違ったり、部品が干渉してしまった時は設計に立ち返ったりと、試行錯誤を繰り返していました。

ちなみに、販売の予定は?

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この作品は、よくも悪くもまだまだプロトタイプなのでいまの段階で製品化の予定は無いですね。ただ、設計図をきちんと作って制作しているので、量産しようと思えばできるかもしれません。

加工のしやすさやコスト面から木材を使用しているのですが、強度の面から歯車の最小サイズが決まっているんです。なので、金属を使えばもっと小型化できます。卓上書き時計とか作ったら面白いかもしれませんね。

モチベーションの源泉はなんですか?

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人をびっくりさせるのが昔から好きだったので、どんなプロダクトをつくったら人を驚かせられるだろうか? と考えた結果ですね。今回、いろいろなメディアが取り上げてくださったり、たくさんのお客さんが見てくださったので、ひとまず成功といえるかな、と思っています。

卒展は14日まで行っているので、お時間のある方はぜひ見に来てください。私の時計のほかにも、面白い作品がいっぱいありますよ!

——ありがとうございました!

ライター : たーかぎー

「東北芸術工科大学 卒業/終了研究・制作展」情報

【公式サイト】http://www.tuad.ac.jp/sotsuten/

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